売却お役立ち情報

大阪の収益物件(一棟賃貸マンション・アパート)を
高く売るための秘訣

売却お役立ち情報
満室」「見た目キレイ」「トラブルなし」が基本
「初めて購入」「相続対策・税金対策」の人に選ばれる物件を目指しましょう

お持ちの賃貸アパート・マンションを売却するとなったら、少しでも高く売りたいと思うオーナーが多いと思います。そう考えるあなたの物件を、少し高くても購入してくれる買主はどんな方だと思いますか?

それは、「相続対策・税金対策」を目的に購入を検討されている方、もしくは、運営しやすさを重視する「初めて購入」する方になります。そして、こうした方々が購入したいと思う物件には共通の特徴があります。

それは、「満室」「見た目がキレイ」「トラブルなし」の物件です。

売却する物件に余計な費用はかけたくないというオーナーもいらっしゃいますが、空室が多い、汚れている、何かの問題を抱えているという物件は、「初めて購入」「相続対策・税金対策」の方には見向きもされません。

逆に、空室が多い、汚れている、何かの問題を抱えていることを理由に、少しでも安く手に入れようという「買取業者」「セミプロ投資家」が買い叩きにきます。また、問題を抱えたまま売却し、引き渡し後にトラブルが発生すれば、損害賠償請求で訴えられることもあります。

同じ売るなら、お持ちの物件が本来持つ価値をきちんと提示でき、売却後にトラブルが発生しないような取引をする方がオーナーにとってメリットが大きいはずです。

そこで今回は、より高く売却し、後々トラブルにならないよう、オーナーが売却前にやるべきことを解説します。

高価売却の一番の秘訣は満室にすること

空室が多い=ダメ物件と思われる

空室があると必ずされる質問が、「空室の理由はなんですか?」です。

賃貸物件なので、時期的にたまたま1室空いてしまったというのは仕方のない話。でも、3室も4室も空いていれば、「客付けが難しそうなのでやめておきます」と断られることが激増します。空室の理由をいくら話しても、何室も空室のある物件=初心者には手に負えない物件、手間と費用がかかる物件というレッテルが貼られます

弊社では、「売却前に空室を埋めて、満室にしてから売り出されたどうですか?」と必ずアドバイスをします。しかし、空室の多い物件のオーナーに限って、こうおっしゃいます。
「埋めようと思えば、すぐ埋まる物件だ」
「民泊やシェアハウス目的で高く借りる人がいるので、ワザと空けている」
 中には、
「売るんだから、空けておかないとダメなんじゃないの?」
と言われた方も。

古くてボロボロの物件だと、全空室にして取り壊して売った方が良い場合もあります。その場合、価格は土地相場-解体費用がベースです。そこから、道路付け、面積、地型などによって掛け目が入りますので、路地裏の連棟長屋などは値がつかないこともあります。入居者がいた場合は追い出し費用も必要になるので、土地相場の半額くらいが一つの目安になります。

そういう古い物件じゃない場合は、満室にした方が良いです。

「埋めようと思えば、いくらでも埋められる」は通用しません。空室の数に比例して、相場価格より実際に売れる価格はどんどん下がっていきます。

たまに、「民泊やシェアハウスで高く貸せる」という理由で空いた物件を高く売ろうとするオーナーがいます。ただ、そういう方の物件に限って、民泊やシェアハウスの需要がない場合が多いです。大阪の難波や心斎橋から徒歩5分という物件であれば、それもアリでしょう。しかし、電車を乗り継いで、そこから歩いて10分の物件では民泊やシェアハウスの運営会社は借りにきません。

とにかく、買い叩かれないようにするには「満室にする」ことです。

「想定」はあくまで想定であって、実際に入居者が入って家賃が入金されて初めて事実となります。売却をお考えのオーナーで、物件に空室が多い方は必ず満室にするようにしてください。

バリューアップしてでも家賃を増やす

では、どうやって満室にしたらいいのでしょうか?手始めに、スーモなどの賃貸サイトで周辺の物件の状況を分析し、満室にならない原因を考えましょう。

賃貸仲介の会社への広告費が競合物件より低いのであれば、広告費をUPしましょう。
設備的に競合物件に負けていないのであれば、賃貸仲介の担当者が頑張ってくれるよう広告費をアップしましょう。同じような物件であれば、広告費が多くもらる物件を紹介するのが営業です。それなら、あなたの物件に一生懸命になってもらえるようにすれば、いいのです。

なかなか埋まらないと、担当者から「家賃を下げましょう」と提案されます。安易に家賃を下げてしまうと、銀行に収益性の低い物件だと判断され、融資も思うように伸びません。融資が伸びないと買主は買えませんし、値引き交渉の理由にもなります。

一度検討してみてください。

間取りや設備が古いのであれば、リノベーションなど部屋のバリューアップを図りましょう。
費用がかかると思われるかもしれませんが、バリューアップにより家賃が上がれば、銀行に収益性の高い物件として見られ融資も伸びます。融資が伸びれば、買いたい買主も増え、値崩れしません。懇意にしているリフォーム会社などがあれば、一度相談してみることをオススメします。

無理やり満室にするために、本来なら入居審査に通らない人を入居させて、空室を埋めるオーナーもいますが、こうしたことが売却後に発覚すると、損害賠償請求で訴えられることになりますので絶対にしないでください。あくまで正攻法で満室にし、トラブルが発生しない取引をすることが、手元に残る金額が一番多くなる方法です。

もし困ったことがあれば、一度、弊社にご相談ください。

マンション・アパートの掃除を徹底する

一番お金のかからないバリューアップ方法

ゴミ置き場に放置された壊れたテレビやソファー。自転車置場にあるホコリを被った錆びた古い自転車。空き缶、煙草の吸殻、チラシなどが落ちている共用部。
そんなゴミだらけの状況を見たら、入居希望者は他の物件を選ぶでしょうし、買主からは設備のメンテナンスもされていない欠陥が潜んでいる可能性の高いマンションだと思われ、敬遠されるでしょう。
中には、こういう物件を好んで購入する投資家もいますが、仮に満室であっても、ゴミの撤去費用や清掃代を理由に間違いなく買い叩きにきます。

掃除を怠っただけで、大幅値引きなんて、もったいないことはありません
掃除は、一番お金のかからないバリューアップ方法です。

まずは、お持ちの賃貸アパート・マンションの状況をしっかり把握し、売り出す前に共用部の大掃除をして、ゴミや不要部は清掃業者にすべて回収してもらいましょう。ゴミがなくなるだけで、ずいぶん印象が変わり、入居率も向上しますし、買主の心象も良くなります。ぜひ、実行してください。

共用部分の照明を明るくする

照明を取り替えて清潔で明るい印象を

共用部の廊下は重要です。
薄暗くて汚いイメージの物件は大抵、蜘蛛の巣だらけの点かない電灯、古くて点滅している蛍光灯がそのままにされている場合が多いです。こういう物件は入居者募集の際、大きなマイナス要因になると同時に、買主には修繕に費用がかかると判断され、大幅な値引き交渉が入る原因になります。

まずは、蜘蛛の巣を取り払い、電球や蛍光灯を新しいものに替え、明るさと清潔感を保つようにしましょう。明るさの基準は、雨の日に薄暗さや陰気さを感じさせないくらいがいいと思います。

昼夜逆転?自動照明もチェック

後、チェックしていただきたいのが、自動照明。夕方になれば自動的に電灯がつくというものですが、機能が壊れて、昼間に電気がついて、夜になると消えるというマンションもかなり多いです。
あなたの物件は大丈夫ですか?もし、昼夜逆転していたら修理しましょう。

また、内廊下の物件は昼でも暗いところが多いので、間接照明などで明るくし、印象が良くなるよう工夫することも大切です。

これにより、入居希望者はもちろん買主の反応も大きく変わります。
売却時に数百万円の差が出ることも少なくありません。

以前、弊社が購入した物件も、エントランスや廊下、階段部分が暗くて薄気味悪い感じでした。そこで、ライトをLEDに変え、間接照明なども追加し、エントランスから部屋までの動線を明るく、見栄え良く変更。
その結果、入居率がUP。入居者層も変わりました。ご近所の評判もよく、「前は、夜に物件の前を通るのが怖かったが、明るくなって安心して通れる」と言っていただきました。

照明も取り組みやすいバリューアップの方法です。
物件の状況を一度確認してみてください。

集合ポストを取り換える

汚い、ボロい、ベコボコはNG

なぜかボコボコで、チラシであふれている古いステンレスの集合ポストのある物件、よく見かけます。 入居希望者や買主にしたら、入居者の質が悪いのでは?とか、メンテナンスが行き届かず見えない瑕疵が多い物件なのでは?と疑って見てしまうことでしょう。

もし、お持ちの物件のポストがこんな状態になっていたら、空室部分のポストからあふれているチラシを処分し、ボコボコになった古いポストは取り換えることをオススメします。

集合ポストの取替費用は、そんなに高いものではありません。
これで見た目の印象が変わるなら安い投資です。

心当たりのある方は、ぜひ見直してください。

サビている部分を塗装する

「見た目」は購入判断の最大要因

買主がわざわざ現地まで物件を見に来るのは、「状態が良ければ購入したい」と考えているからです。
駅から遠い、利回りが低い、築年数が古いといったことは現地に行くまでもなく分かることですから、そういう物件は最初から検討のテーブルには乗りません。
現地を見て買う買わないの判断となる「状態が良ければ」=「見た目が良ければ」ということです

なのに、現地で見た物件は、写真の印象とは大きく違い、薄汚く、くすんでいるのを目の当たりにして、多くの買主は失望します。さらに、内覧する部屋へ行く途中、くすんだ印象のエントランス、汚い共用廊下、錆びている手すりなどを見て、部屋にたどり着く前に買主の買う気がすっかり失せてしまっていることも多いです。

錆びているところが多いと、見た目の印象が悪いだけでなく、必要な修繕が行われていない物件という印象を持たれ、
「雨漏りは大丈夫だろうか?」
「配管の水漏れの危険がある」
など、関係ないところまで心配されてしまいます。

勝手な憶測で、それを口実に値引き交渉の材料にされるのは、オーナーとしては我慢ならないと思いますので、手すりや柵などが古くて錆びている場合は、速やかに塗装しましょう。

また、屋上が陸屋根だった場合は、「屋上防水」の状態を必ず聞かれます。
20年以上何もしていないという場合、基本的に屋上防水工事代として数百万円の金額を値引き交渉される材料に。できれば、防水塗装も済ませてから売却活動に入るようにしてください。

以上のように「見た目」は、現地を見に来られた方が購入判断の材料とする一番大きな要因です。
仮に、費用が数百万円以上掛かっても外壁塗装や屋上防水をすれば、売れる価格は1000~2000万円ほど高く売れるのが普通です。

見た目が小汚い物件を指値されたと言って、逆ギレするオーナーがいますが、仲介会社の立場では本当に止めてほしいです。

草刈り、木の剪定をする

草刈りと木の剪定でスッキリとした印象に

敷地の草がぼうぼうで木も伸び放題という状態だと、値引きの交渉材料にされてしまいます。
特に、地方や郊外で駐車場スペースが広い物件を売却するときは、敷地の草刈りは必須です。草がぼうぼうの賃貸アパート・マンションは、入居者募集時にマイナスになるだけなく、買主にも「管理が全くできていない物件」というイメージをもたれます。
売却前には必ず、敷地の草刈りと剪定を専門業者に依頼しましょう。

虫の駆除も同じです。
共用廊下の天井が蜘蛛の巣だらけの物件が、テーブル計算上の評価額より高く売れた事例はまずありません。共用廊下だけでなく、エントランスなど外回りも点検し、掃除をするようにしてください。

スッキリとした印象の物件は、「オーナー大切にしている物件感」が高くなります。 
お持ちの物件の植木の育成状態はいかがでしょうか?一度、確認してください。

設備の不具合は直す

壊れたオートロックは直すか撤去の二択

オートロックが完全に壊れ、取り換えると数百万かかると言われ、放置してあるという物件が結構あります。壊れたものを放置しているより、直すか完全に撤去した方が印象が良くなります。
防犯意識が高まっている昨今、資金に余裕があるのなら直すことをオススメします。入居者の安心にもつながりますし、買主から見ても好印象です。

修理に費用はかかりますが、その費用を取り戻せる価格で売却することができるでしょう。

また、
火災報知器の電源が壊れて、錆びついて動いている気配がない。
エレベータに乗るとキーキーと異音がする。
廊下に出るとホコリを被った消火器が転がっている。
共用廊下の窓のガラスが割れたままになってる。
といった設備の不具合があれば、速やかに修繕するようにしてください。

設備の不具合の有無も、買う買わないの意思決定の大きな要素です。
また、買い叩かれる口実になりますので、気をつけてください。

雨漏りや漏水は必ず直す

ほかにも、
雨漏りしている、漏水している。
受水槽のメンテナンスが行われていない。
消防点検の指摘事項を放置したままになっている。
浄化槽のメンテナンスをしていない。
といった雨や水回りに関連する不具合を修繕していない物件は値切る口実になりますし、引き渡し後に発覚すると大クレームに発展することもあります。契約書で契約不適合責任免責をうたっていても、知っているのに告知していなかったことはこれには含まれませんし、高額の賠償金請求をされる可能性も高くなります。

気持ちよく売却を済ますためにも、クレーム要素はしっかり取り除いておいてください。

滞納、不良入居者を無くす

長期滞納、不良入居者は解決したほうが売りやすい

賃貸アパート・マンションを購入する際、買主から必ず聞かれる項目の一つに「滞納・不良入居者の有無」があります。これも、隠して売却すると後から大問題になるので、まずはきちんと解決してから売却の活動を始めることをオススメします。

滞納と不良入居者をなくすことは賃貸アパート・マンション経営の鉄則ですが、それができていない物件が多いように思います。

もし売却時に滞納があるなら、引渡しのときにオーナー負担で、滞納分を精算して引き渡すのが一般的です。しかし、滞納癖がある入居者は同じことを繰り返すことが多いので、長期滞納者には退去してもらってから売却する方がいいでしょう。

不良入居者の問題も頭の痛い問題です。
そのまま売却すると、滞納者以上の大問題に発展することもあります。

ある物件の売却を依頼されたときのことです。良い物件なのに、入退去が激しく、入居者が入っても次々と退去していきます。それまでは他の会社が仲介を行っていましたが、不良入居者の問題で、売却活動が上手くいっていないとのこと。
聞けば、入居者の一人に夜中に廊下で叫んだり、周囲の入居者といろいろなトラブルを引き起こす、ちょっとややこしい人がいました。ここままじゃ売れませんという話をして、弁護士や管理会社と協力し、その不良入居者に退去してもらいました。
そうすると、あっという間に空室が埋まり、満室物件として高額購入してくれる買主も現れ、スムーズに売却できたのです。

このように滞納者や不良入居者がいると、売却活動はとても困難になります。
こういったトラブルを抱えている場合は、なんとか問題解決することが、高値売却の鉄則といえるでしょう。

境界明示をする

越境、隣地トラブルは解消すること

越境や、隣地との境界トラブルも不動産取引の大きな障害となります。
ときどき「境界非明示」という条件で売りに出ている物件がありますが、本気で売る気があるのか疑問に感じます。もしかして、隣地とのトラブルがあって嫌気がさして売るんじゃないだろうか、と勘繰られても仕方がありません。

仲介業者に媒介を依頼するときは、境界を必ず明示できるようにしておく必要があります。
よくあるトラブルがブロック塀で、どちらの所有物か、どこが境界線なのかがよくわからないというケースがあります。これは、後々トラブルの火種となるので、必ず確認してから売却活動をしてください。

地方や郊外にいけば、近所付き合いの関係で、隣の人が境界を超えて、物干し台を設置していることがあります。都市部の住宅密集地では、エアコンの室外機や、雨といなどが越境していることもしばしば。地元の方同士なら、近所で有耶無耶にしているケースも多いでしょうが、新しく購入するオーナー(買主)は赤の他人ですから、売却の際には境界明示をきっちりしておきましょう。

境界を巡って隣地とのトラブルになっている物件は、最悪です。これはきちんと解消しておかないと、買い手がつきません。安く買い叩いて何でも購入するプロの投資家さえ尻込みするほどです。

従来のオーナー(売主)なら相手側の主張に対して反論もできますが、新しいオーナー(買主)はいきさつがわからないので対抗しようがありません。そういった状況で交渉する場合、相手方の主張も受け入れざる得なくなるので、結果、敷地面積が狭くなったりします。
そうなると、新しいオーナー(買主)は大変な損失を被ることになるので、損失を補填すべく、従来のオーナー(売主)に損害賠償請求をすることになるでしょう。

境界に関して不安なときに、事前に土地家屋調査士に依頼して境界を確定する作業をしてもらうことをオススメします。費用はかかりますが、後から発生する損害賠償請求に比べれば安いものです。

個人投資家で「初めて購入する」方は、越境や隣地との境界トラブルを嫌がる方がとても多いです。繰り返しになりますが、越境問題は売却前にオーナーがきちんと解消しておかなければなりません。それを怠って売却後に発覚したら、損害賠償どころでは済まない可能性があります。
まず、境界の明示をきちんと行ってください。

やるか否かで売却額が1000〜2000万円も変わる

いかがでしたでしょうか。
これだけのことをやれば、物件の規模にもよりますが1000万円から2000万円、あるいはそれ以上の価格で売却することも可能です。それなりに費用がかかることも多いですが、投資した費用以上の価格で売れることがほとんどです。

スルガ事件前までは、ここまでしなくても高く売れた事例があったことは事実です。一般の大家さんだけではなく、プロの転売業者でさえ、何も手を入れずに右から左に売り抜けていたケースもありました。
しかし、事件以降、融資基準が厳しくなると同時にお客様の見る目も厳しくなって、こうしたケースはほとんどなくなりました。そして、売り出してから結構な時間が経ち、値下げまでしたのに「なぜ売れないのだろう?」と頭を抱えているオーナーも増えてきました。

ウチのマンションは大丈夫と思われた方も、今一度、物件の状況を確認してみてください。大切にしてきた物件を売却するのですから、その価値を最大限にアピールできるように整えましょう。

売却を検討されているみなさまにとって、今回の内容が参考になれば幸いです。

もし関西で売却を検討されている方がいらっしゃいましたら、弊社にも査定依頼をしていただければと思います。

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