売却お役立ち情報

収益物件売却を考えてるなら要注意!
一括査定サイトを使って失敗しないための秘訣

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お持ちの賃貸アパート・マンションを売却する際の不動産会社探しの一つに、一括売却査定サイトというサービスがあります。ご存知の方も多いと思いますが、一括査定サイトは、複数の不動産会社に一斉に査定依頼を出す事ができるシステムを提供しています。

一括査定サイトから依頼した不動産会社の中で、一番良い査定を出したところに任せたら高く売れるのでは?と思って利用する方が多いと思います。でも、これを使って失敗する人も少なくありません。

なぜでしょう?
今回は、その理由についてお話ししたいと思います。

収益不動産売却査定サイト

一括査定サイトの裏側

不動産会社は課金される

一括査定サイトの運営会社は、不動産会社からの送客手数料を売上・事業運営費としています。不動産会社は、送客1件につき15000円〜20000円ほどをサイトの運営会社に支払います。不動産会社にしたら顧客獲得のために投資したわけですから、何が何でも媒介契約をし、売買に結びつけたい・・・となるのは企業経営として当然です。

となれば、契約ができるまでオーナーに何度でも電話するのはもちろん、自宅への訪問営業も積極的に行います。ある会社では、査定サイトからの送客メールが届くと、パトライトが回り、30分以内に営業が自宅へ訪問することを徹底しているそうです。

当社も一括査定サイトを利用していますが、電話をすると、
「たくさん電話がかかってきて、かなわない。今売ったらいくらか、聞きたかっただけ」
と言われることもあります。

たくさんの不動産会社からどの会社を選択するかは、オーナーの価値観次第です。一番高い査定を出してくれたから、一番熱意を感じたからと売却を任されるオーナーも多いですが、その査定価格が適切かどうかはわかりません。

いずれにせよ、媒介契約をするために担当者は必死です。一括査定サイトに依頼したら、しつこいほど電話がかかってくることを覚えておいてください。

売却査定サイトを検索する写真

新人が担当する事が多い

多くの不動産会社では、電話営業をするのは新人の仕事という場合が多いです。特に大手不動産会社では、その傾向が強いと思います。なぜなら、ベテランは既存客を多数抱えており、電話営業や訪問営業をしなくても、営業目標を達成できるので、ストレスの多い顧客開拓はやりたがらないのです。

また、不動産業界は細分化が進んでいます。全国に約12万社、大阪で約1万3000社もある不動産会社の中で圧倒的に多いのは、⼀般の⼾建住宅やマンションなどの売買をしている会社と、駅前などにある賃貸仲介を専⾨にしている会社です。

しかし、一棟賃貸アパート・マンションの仲介は取引金額が大きいため、ここ数年、一棟収益不動産を専門にしていない不動産会社がたくさん参入してきました。弊社のところにも、他の分野が専⾨の会社から「賃貸アパート・マンション(収益不動産)の売却査定を頼まれたが、どうやって査定すれば良いのか?」という問い合わせが数多くあります。こちらも、新人と同レベルです。

つまり、収益不動産の市場動向、相場、融資付、商習慣などを理解していない新人にあたると、きちんとした査定ができないことが多いです。そんな高値で売れるの?と思い任せたものの、まったく反響がなく、気がつけば、高値で売れるタイミングを逃していたということにもなりかねませんので、気をつけてください。

他社より高い査定を出すのが普通:大阪の場合は特に

一括査定サイトは、5~6社との競合になります。オーナーは、少しでも高く売りたいと思っているので、最も高い査定額を提示した不動産会社に売却を任すことが多いと思います。となれば、競合に勝てる高い価格を提示し、媒介契約を取りに行きます。

ただ、その価格で売れることはまずありません。なぜなら、収益不動産を購入する場合、買主の多くは銀行融資を利用するからです

銀行は、立地、地価、建物の状態、入居状況、エリアニーズなどから融資額は決めます。相場から大幅にかけ離れた売却価格に、融資額が届くことはありません。そうなると、買主は購入したくても諦めるしかないとなるのです。

もちろん、最終的な売却価格を決めるのはオーナーですから、その価格なら売ってもいい、急いでいないという場合は、税金対策などで高値でも購入したいという買主を待つのもアリです。

では、売れもしない高い査定額を提示した不動産会社は、売却を任すと言われた後、どうするのでしょうか?

売却査定価格のイメージ写真

専任媒介を取って、ケムに巻く

売却を任すと言われた不動産会社の担当は、「専属専任媒介」もしくは「専任媒介」で契約してほしいと言います。「専属専任媒介」「専任媒介」は、売却を依頼することができる不動産会社は1社だけです。他社を排除してしまえば、情報コントロールがしやすくなります。これが、高値査定を提示する最大の理由です。

査定価格のままでは売れないことはわかっていますから、いろいろな理由をつけながら徐々に価格を下げさせ、最終的には相場価格もしくは相場以下になるまで粘ります。そこまで落としたら、別会社で買うか、懇意にしている買取会社へ紹介するのです

オーナーは比較対象がないので、価格を引き下げる理由が正しいかどうか、最終価格が他社と比べた場合高いかやすいかわかりません。高値をつけてくれた不動産会社だから悪いようにはしないだろう、他の会社に依頼したらもっと下がっていたかもと思い、言う通りしてしまうことが多いようです。

数軒を売買した経験のある投資家の方は大丈夫だと思いますが、相続で引き継いだ方など売却経験のない方は、要注意です。

では、どうすれば一番良い条件で売ることが可能なのでしょうか?

収益不動産売却査定サイト

良い条件で売る秘訣

いい会社を探して直接コンタクト、一括査定は最終手段

いい会社 = 一棟収益マンション・アパートを専門にしている不動産会社 です。知り合いが付き合っている収益不動産専門の不動産会社があれば、紹介してもらいましょう。

もしくは、あなたのお住まい、もしくは物件あるのエリアで「収益不動産を専門に取り扱ってる仲介会社」をネットで検索します。
大阪にお住まいの方なら、
「大阪府 収益不動産」「大阪府 不動産投資」といったワードで検索すれば、
多くの仲介不動産会社のサイトが出てくると思います。

その中で、
①業歴の長い会社
②代表者や担当の顔写真が出ている会社
③一棟収益マンション・アパートを専門にしている会社

以上の3点を踏まえて、表示された会社の中から4~5社を選んでください。そして、実際に会社を訪問して、実力がありそうなだなと感じた担当者を選びましょう。何社回ると、信頼できそうな担当者と出会えると思います。

一人に絞る必要はありません。
2~3人の信頼できそうで力のありそうな担当者に、査定を依頼してみましょう。

サイトチェックの理由や担当者への質問などをまとめたブログを下記に貼っておきますので、一度読んでみてください。参考になれば幸いです。

収益不動産の売却は「専属専任」「専任」では任せない

売主⽬線で⾒たときは「⼀般媒介契約」がオススメです。

媒介契約には、「専属専任」「専任」「一般」の3つ形態があります。
先にも説明したように、
「専属専任」「専任」は売却を依頼することができる不動産会社は1社だけですが、
「一般」は複数の会社に依頼することができます。

複数社に依頼すれば情報コントロールされることもなく、各社から入ってきた情報を冷静に分析し、的確に判断を下すことができるからです。

そのときの注意点として、売却を任せる不動産会社は3社くらいまでにしておきましょう。これくらいなら、販売状況の把握しやすく、価格変更などの連絡忘れも防げます。3社の内訳としては、収益専⾨業者2社、⼤⼿1社というバランスが良いと思います。

また、「⼀般媒介契約でも売れる自信はあるか?」聞いてみましょう。一般だと不動産会社が頑張らないというのは、不動産会社が専任媒介を取るための⼝実です。⼀般だろうと専任だろうと不動産会社は頑張ります。頑張らないとすれば、市況とかけ離れた価格で、頑張っても売れないからしばらく様⼦を⾒ておこうという場合がほとんどです。気持ちよく「自信があります」「一般で構いません」と答える会社を選びましょう。

「専属専任」「専任」「一般」の詳しい内容、メリット・デメリットをまとめた動画も配信しています。こちらも、合わせてご覧ください。

You Tube:売却するときは「一般」「専任」「専属専任」のどれにすべきか?

一般でも良いという不動産会社の本音を聞く

一般でもがんばるという不動産会社の担当者と面談をし、売却価格の根拠について再度説明を受けましょう。そして、「いくらなら確実に売れるのか」という本音を聞き出しましょう。査定額は、オーナーの希望売却価格を踏まえた査定額になっていることが多いので、正直高めになっています。

高過ぎる売却価格では誰にも見向きをされず、店晒しになるだけです。本当に売却したいとお考えであれば、収益不動産の市場動向、エリア相場、現在の融資環境などを聞き、いくらなら確実に売れるかを知ることが大切です。説明に納得がいけば、その金額から少し高いくらいの価格で売り出すと良いでしょう。

持ち出しが多少あっても、融資額と合わせて無理のない返済・運営できる物件と判断されれば、買主からの問い合わせが殺到します。取り合いになれば、値引き交渉すると買えなくなるので、売出し価格のまま売却となることが多いです。

複数社に任せていれば、情報コントロールもされませんし、結果、相場より高く売れる可能性が高くなります。そのくらい、最初の売出し価格の設定は大切なのです。

なので、売却を任せる不動産会社の担当者が、収益不動産の売買経験の経験が何棟くらいあるのかも聞いてください。ベテランなら絶妙な価格設定をしてくれると思います。若手の場合は、上司の意見も求めるようにしてください。

もちろん、借入金等あると思いますので収支計算が合わなければ、売却を見送り、しばらくは家賃収入UPをする工夫をされ、借入金を減らすことをオススメします。

収益不動産売却査定サイト

まとめ

以上が、一括査定サイトの裏側 と 良い条件で売る秘訣でした。

一括査定サイトは、手軽で頼みやすいと思います。弊社も活用しています。ただ、弊社の場合、一括査定サイトでも、直接依頼でも、査定価格は相場より少し高い価格を提示し、「一般媒介」で受けています。査定価格にご納得いただけず、媒介を任せていただけないこともありますが、売れない価格を提示しても、お互い時間を無駄にするだけです。

オーナーにいい売却ができたと思っていただける価格設定、売れる時期を逃さない販売戦略の提案で、次のオーナーへの橋渡しをするのが不動産営業の基本だと考えています。関西の物件を売却しようと思ったときは、弊社も査定依頼をする1社に入れていただければと幸いです。

みなさまの不動産投資の成功をお祈りしています。

収益不動産売却査定サイト

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