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収益物件の売却事例の紹介④
子供が相続を拒否して大阪の賃貸マンションを売った話

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収益物件(一棟マンション・アパート)を売却する人には、様々な事情があります。先祖伝来の土地に賃貸マンションを建てた人は、本音を言うと売りたくない人がほとんどです。しかし、時代が変わり売却に踏み切る方も少なくありません。

今日は、子供が相続したくないと言うので、売却した事例を紹介します。

相続するマンションのイメージ写真
収益不動産売却査定サイト

息子が収益物件の相続を拒否

大阪市住吉区にお住まいのYさんは、大阪市東住吉区に賃貸マンションを保有していました。
Yさんのお父さんは地元で建設会社を経営しており、高度成長期は社員数十人を抱えて地元の公共事業を次々と受注するなど地元ではちょっとした名士として知られていました。ちょうどバブル期に業績が最高潮の時、Yさんのお父さんは賃貸マンションを何棟も建てて賃貸経営も行っていました。ピーク時は、10棟ほど保有していたようです。

しかし、バブル崩壊時に本業の建設会社の経営が傾き、Yさんのお父さんは負債返済のため保有していた賃貸マンションを処分していきました。最終的にYさんのお父さんは会社をたたみ、数年後に亡くなられたようです。
結局、新しい賃貸マンション1棟だけが残り、それをYさんが相続しました。

Yさんはお父さんの建設会社を引き継がず、他の仕事をしながら最後に残った1棟の賃貸マンションを運営してきました。しかし、Yさんも高齢になり、賃貸マンションの運営管理を続けるのがしんどくなってきたようです。

Yさんには、息子が1人いました。当然、自分にもしものことがあれば息子が引き継ぐものと考えていました。しかし、本人は賃貸マンション経営などに全く関心がないので、引き継ぎたくないと拒否されました。
さらに、東京へ転勤で引っ越してしまい、引き継ぐのが不可能な状態になりました。

大阪の収益物件売却を決意

Yさんはそれでも、なんとか次の世代に賃貸マンションを引き継いでほしいと考えていました。息子がダメなら孫に相続できないかと、銀行が主催する相続セミナーなどにも参加したりしました。しかし、そもそも肝心の息子がその気にならないと相続はうまくいきません。

Yさんも70歳を超え、体力的にも賃貸マンションを管理するのがしんどくなってきました。建物も築30年を超えてきたので、補修や修繕が必要になってきました。そのため、年々維持コストが高くなってきました。

さらに管理会社からは、宅配ボックスを取り付けた方が良いとか、インターネットを無料で使えるようにしましょうといった提案をされます。お金がかかるのもそうですが、最近の若い人が必要というこれらの新しい設備な本当に必要なのかどうかYさんには判断できませんでした。

もはや潮時だなと、Yさんは売却を決心しました。

収益物件の運営管理のイメージ写真
収益不動産売却査定サイト

収益物件を売るなら出来るだけ高く売りたい

Yさんは、手放すなら出来るだけ高く売りたいと考えていました。
元々、興味を持ったことには熱中するタイプだったYさんは本やインターネットで収益物件売却の情報を集めました。ポータルサイトに掲載されている類似の物件の利回りなどをメモして、いくらくらいが相場なのかを調べたりしました。なんとなく自分でもこれくらいなら売れるのではないかという見立てをしてから、不動産会社に相談することにしました。

Yさんは賃貸管理会社しか付き合いがなく、売買仲介をやる不動産会社に知り合いはいませんでした。そこでネットで調べると、大手仲介会社のサイトがいくつか出てきました。その中の1社に相談することにしました。

連絡すると、その大手仲介会社から若い営業マンがすぐにやってきました。レントロールなどいくつか資料を渡すと、数日後に査定書を持って来ました。その金額を見てYさんはびっくりしましました。自分が考えていた価格とは、かけ離れていたからです。

さらにその大手仲介会社の営業マンは、この査定価格でなら買いたいというお客さんがいると言いました。詳しく聞くと、大手の買取再販業者のようでした。その営業マンは業者に売った方が後からトラブルがなくて安心だと、少々安くても業者に売ることを勧めてきました。

Yさんは他にも方法があるのではと思い、その申し出を断りました。

収益物件の査定をした営業のイメージ写真

収益物件売却に強い大阪の専門業者に相談

Yさんは、再び相談する仲介会社を探し出しました。次に見つけたのは、YouTubeなどで情報発信も行なっている不動産会社でした。収益物件専門ということで、一度相談をすることにしました。やってきた専門業者の社長は、Yさんの話を聞いて言いました。
「高く売るなら、高く売れるようにする必要があります」
その会社の社長は、言いました。

まず、Yさんの賃貸マンションは空室が5室ありました。ローンがないので、慌てて満室にする必要もないと思い、1室だけリフォームをして借り手がついたら次もやればいいやと思ってたらいつの間にか空室が5室まで増えたのでした。
それをまず、満室にしましょうと言われました

築30年経っていたので、設備なども古いままでした。キッチンは全部取り替えると高くつくので蛇口を新しいもの変えて、収納部分はフィルムを貼って新しく見えるようにしました。トイレは、シャワートイレに切り替えました。エアコンとインターフォンは新しいもの交換、壁のクロスも白一色だったのをデザイン性のあるものに変えました。
そうすることで、従来より3,000円高い家賃でも入居申し込みが入りました。

さらに、エントランス部分にあるステンレス製のポストがボロボロになっていたので、新しいものに交換しました。そして、その横に宅配ボックスを設置。

すぐに、満室になりました。
そうしてから、売り出すことにしました。
価格は、大手仲介会社の査定より3,000万円高い金額で売り出しました。

1ヶ月後に買いたいという人が現れました。
近くで、工場を営む会社の社長でした。金額も希望通りでしたので、その人に売ることにしました。契約は順調に進みました。

いくつかの設備の不備もあったのですが、仲介会社がきちんと告知をして説明してくれたのでトラブルはありませんでした。契約はもちろん契約不適合責任免責と言う内容で、後からYさんに責任が問われることがないようになっていました。

収益物件をリフォームして満室にしたイメージの写真
収益不動産売却査定サイト

大阪市の収益物件を売却した後に

無事に売却が完了し、翌年に確定申告で納税も行いました。
Yさんの通帳には、まとまった現金が入ってきました。

親の代から守ってきた賃貸マンションが他人のものになり、対価として代金が振り込まれた銀行通帳を見ると、ホッとした一方でこれで良かったのだろうかと何か複雑な気分にもなりました。

Yさんは新たに投資などはせず、老後の生活に少しずつ使うことにしました。あまり旅行などはしなかったのですが、夫婦で温泉に行ったりするなど老後を楽しもうと思っています。あと、孫が私立の中学校に行くというので、学費を援助することにしました。

親から受け継いだ賃貸マンションを売ることに抵抗があったYさんでしたが、結果として売って良かったと思っています。

売却契約や重要事項説明書のイメージ

まとめ

Yさんの事例のように、親から受け継いだ収益物件を売却することに心理的抵抗を感じる人は少なくありません。しかし、引き継ぐ人がいない場合などは割り切って元気なうちに売却した方が本人にとっても家族にとっても幸せなのではないでしょうか?

Yさんは、息子さんに無理やり継がせようとはしませんでした。それも良かったと思います。マンション経営に全く関心がないのに、無理やり引き継いで後悔している人も少なくありません。

引き継ぐ人がいない賃貸マンションは元気なうちに、そして、そのマンションに商品としての価値がある間に売却してしまうことをお勧めします。

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