第1話「医師の宣告」

第1話「医師の宣告」

更新日:2026年3月30日

第1話「医師の宣告」

私は、栗本 唯(当時38歳)。
大学卒業後、中堅商社に入社し、その後、外系商社へ転職した。
33歳で独立し、営業をメインとした経営コンサルタントとして働いていた。
仕事は忙しく、手応えもあり、毎日を全力で走っている感じだった。

そんなある日、体に違和感を覚え、病院を予約した。
深刻なものだとは考えていなかった。

2005年4月25日。
病院の待合室で、列車事故の速報が流れるニュースを、ぼんやりと眺めていた。
まさか、そのあとに自分自身の現実が大きく変わるとは、このときは思ってもいなかった。

診察室に呼ばれ、医師の話を聞く。口調は驚くほど静かだった。
「長期の治療が必要です。副作用の強い薬を使うので、治療が終わるまで仕事は休んでください」

その言葉を聞いた瞬間、頭の中が白くなり、考えが止まった。
何かを返そうとしても、言葉が出てこない。
診察を終え、再び待合室へ戻る。周囲では人の話し声や物音がしているはずなのに、それらはどこか遠くに感じられた。

個人事業主であった私は、手がけていた案件をすべて、知り合いに任せるしかなく、仕事はゼロになった。
無職。収入も、先の見通しもない。
失意のどん底だった。

※本コンテンツはAIツールを活用して制作しています。

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